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柴犬日記なのに
三毛猫の話ばかりで恐縮ですが
もう少しだけお付き合いください

なお、素人の知識ですので
誤り等もある可能性があることを
お断りしておきます。
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開腹してからわかったことですが
ケイトは先天性の心膜横隔膜ヘルニアでした。

心膜横隔膜ヘルニアとは
先天的に心臓を包む膜(心膜)が
腹腔とつながってしまった状態です。

そして、心膜横隔膜ヘルニアの影響か
それとも外傷性のものかはわかりませんが
後天性と思われる穴が
もうひとつあいており
合計二ヶ所のヘルニアでした。

これらのことはレントゲンでもわかりませんし
臓器の癒着状態なども
不明のままの手術となります。

ネットなどで
大学病院等の横隔膜ヘルニア実例を見ると
人工心肺やら
肋骨を切っての形成やらと
大掛かりな手術の内容となっているものもありました。

が、今回ケイトを執刀された獣医師の術式では
人工心肺は使用せず
骨もいじらないと言われました。

そもそも人工心肺等の器具自体が
かなり大きな病院でないとないそうですが
一説には人工呼吸器の使用が
術後の肺水腫を引き起こすなどの記述もみかけました。

これはまったく個人的な感想ですが
そういった大掛かりな手術になればなるほど
もしかしたら一か八か的な感じになるのかもしれないと
思いました。

設備が整っていることも重要ですが
設備があることで一か八かでも手術できてしまう
そういうことでもあるのかもしれません。

ケイトの場合
日常生活はとりあえずできていることから
成功する率が少ないのであれば
やらないつもりでした。

ですが執刀した獣医師が
レントゲンを見て
手術できるといわれたので
踏み切りました。

実は今回の執刀医には
私は一度もお会いしていません。

日本全国の病院で
難治症の外科手術を専門にされている方ですが
たまたまかかりつけの病院の先生とつながりがあり
手術のときだけつくばに来て
執刀していただけるとのことでした。

間に立っていただいた
コタローかかりつけの先生に
実に丁寧に対応していただいたので
直接会わないことに心配はありませんでした。

前日に手術に耐えうる体であるかどうかの
血液検査をしました。

ケイトは肝臓も胸部へ移動していたため
特に重要だったのは肝臓の値と
そして貧血でないかどうか。

ここで問題があるようなら
それを治療してからの手術になりますが
ケイトはまったく問題なく
そのまま手術に臨むことができました。

前日までは食事を普通にとり
水は制限なし。

手術当日は朝ごはんは抜きで
病院に預けました。

一日酸素室で点滴を受けて過ごし
血液中に酸素を多く取り込ませました。

およそ2時間半の手術で
最中にも特に問題も起きず
極めてスムーズに進行したようです。

ケイトは横隔膜ヘルニアを発症してから
成長期を迎えたため
腹腔内に臓器を収めるだけの
スペースがありません。

そこで「メッシュ」と呼ばれる人工膜を使い
イメージ的には金太郎の腹巻みたいな感じで
メッシュを腹壁として縫いつけ
腹腔を広げています。
その上に皮膚を縫い合わせてあります。

皮膚はかなり伸びるため
引っ張って縫い合わせることができるそうです。

手術開始時と終了時に
電話で連絡をいただきました。

終了時にはケイトが無事
麻酔から覚醒したことも知りました。

当初かかりつけの獣医さんの説明では
ケイトの負担を考え
避妊手術は同時に行わない予定でしたが
人工メッシュを使用したことで
今後開腹手術が難しくなるとの判断で
避妊手術も一緒に済ませていただけました。

翌日まで絶食し
点滴で鎮痛剤と
肺水腫を防ぐための利尿剤を
入れました。

また定期的に肺から水や空気を抜くケアをし
術後いちばん怖いとされる肺水腫を防ぎました。

翌々日からは食事もとり
鎮痛剤はとめられました。

猫に使用できる鎮痛剤は少なく
また副作用も大きいので
できるだけ使わない方針だそうです。

3日目には利尿剤などの点滴も外され
夜には退院となりました。


手術前後で
どのようにケイトの体がかわったか
いちばん顕著なのはレントゲンです。


【手術前:仰向け】

本来は空気が入って空洞のため
黒く見えるはずの肺部分に
肝臓や腸などの臓器が入り込んでしまって
真っ白に詰まって見えます。
ケイトは特に左側に臓器が入っているので
心音も左より右からよく聞こえたそうです。


【手術後:仰向け】

しっかりと肺に空気が入って黒く見えます。
今まで見えなかった心臓も
見ることができるようになりました。
縫い合わせたため横隔膜は多少いびつですが
時間の経過とともに
滑らかになるであろうと思われます。



【手術前:横】

仰向けではほとんど確認できなかった肺の空洞が
ちゃんと黒く見えます。
が、正常な猫の半分か、せいぜい4分の3程度です。


【手術後:横】

横隔膜がいびつな以外は
ほぼ正常な猫と同じです。
ぺちゃんこだったお腹にも
ちゃんと臓器が入っています。



帰ってきたケイトは
とにかくケージから出たくてたまりません。
食欲は手術前とあまり変わらず。
結局一晩鳴きました(^_^;)

出してー出してー


まだ多少の痛みはあるのでしょうが
その痛みより手術前の呼吸の苦しさのほうが
勝っていたのでしょうね。
苦しさが取れた今は
手術の痛み程度なんてへっちゃらみたいです(*^_^*)

出られるところを探して寝床やら水やら
何回もひっくり返しました


帰宅後の興奮もあったのか
夜はほとんど寝ていませんが
今朝になってごはんを食べて
ようやく落ち着いて寝てくれてます。
暗くなるようにタオルケットをケージにかけていますが
ケイトが隙間からタオルケットを引っ張り
ぼろぼろになってきました。
抜糸するころにはすだれ状にするつもりかもしれません(笑)。

ワンルームはお気に召さないケイト嬢です


後はウンチが出てくれれば一安心なのですが(汗)。

何しろ今まで胸側にぎゅっと詰まっていた腸が
お腹のほうへ戻されてゆったりとなっているので
ちゃんと動いてくれるかどうかが心配です。

今後もあまり横隔膜に負担をかけるようなことは
しないほうがいいので
毛玉は吐かせず
ウンチから出るように
サプリメント等を用いるとよいとのことです。


さて費用のほうですが・・・。
ケイトの場合は保険に入っていませんので
すべて実費精算です。

まず事前の診察では
レントゲンを撮るたびにだいたいどこでも
診察料含めて数千円かかります。

事前の血液検査は1万円程度。

そして手術ですがこれは病院によって
大きく変わってくるところかもしれません。

ケイトの場合は
人工メッシュのお値段が原価で5万円。
手術費用は
(ちょっとぼかして書くことをお許しください)
数万円から10万円が相場のようです。

そして術後の入院ですが
検査費や薬代、酸素室代等を含め
だいたい1日あたり1~2万円程度かかります。

ケイトは3日の入院ですみましたが
予後が悪ければさらに日数も薬代もかかると思います。

事前の診察や検査は含めず
手術プラス入院で
ざっと20万が最低ラインかもしれません。

大学病院や高度医療センターに行けば
さらに検査費なども高いと思われますので
(人件費もたくさんかかりますしね・・・)
2倍、3倍の費用になっても不思議ではないかも。


この手術が成功すると
びっくりするくらいやんちゃになるコが多いそうです。

ケイトもすでにその片鱗がでています(^_^;)

うちに引き取った当初でも
ケージの中でこんなにウロウロしてなかったですもん。

いかに今まで苦しい呼吸で過ごしていたかってことですよね。


まだ完治とは言えませんが
ケイトの場合はいろんな幸運も重なって
とんとん拍子にうまく行きました。

ですがこういう苦労はしないほうがいいです。


ケイトのような猫を増やさないために
避妊や去勢は必要だと思いますし
すでに外飼いの場合は
難しいかもしれませんが
猫を外に出さないで飼うことも
必要だと思います。

ケイトが生まれてきたのが間違いだと
いっているわけではありません。

ケイトが正常な体で生まれてこれたかもしれないし
外傷性の横隔膜ヘルニアになることも
なかったかもしれません、ということです。

そうすればケイトは
もっと楽に生きてこれただろうし
体だってもっと大きくなれたかも。

私が直接ケイトの出生に関わったり
怪我をさせたりしたわけではありませんが
それでも私はケイトを助けたというより
ケイトに償ったと思う気持ちのほうが大きいのです。


小さな不幸な命が
これ以上増えませんように。

みな幸せな命になれますように。

それを願ってやみません。


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