昔の人はよく言った。
「負け犬の遠吠え」とか
「弱い犬ほどよく吠える」

負ける、弱いっていう表現はアレですが
(必要以上に)吠える犬っていうのは
「自信がない」ってことに尽きるのかなと思う今日この頃です。
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ひとりで短時間も留守番できないとか
知らない場所では全く落ち着けないとか
外で排泄できないとか
うまくお尻のニオイを嗅がせられないとか
知らない人間に手を出されて吠えてしまったとか
それもみな犬に「自信がない」から
ってな場合も多いのではないかと。

ちなみに「外でおやつが食べられない」というのも
「自信がない」に含める人もいますけれども
和犬飼いの方ならご存知かと思いますが
和犬系はおやつというものをそんなに重視していないため
これは自信とは全然関係ない場合が多く
「食べられない」のではなく「食べない」のが
正しかったりします。
念のため。

「外で排泄できない」を入れてる理由は
犬にとって排泄というのは
人間のそれとは違い
他者とのコミュニケーション方法という
社会活動の基本的行動だからです。
2013-03-18 07.02.59
コメント順番待ちなぅ

人間に例えると気になるブログ読んで
コメント書いたりとかする行為に近いカモ。

みなさんも初めてコメント書くときや
全く知らない人へのコメントは
緊張した経験がおありでは(笑)?

犬の場合は遠く離れたネットの社会ではなくて
まさに自分が住んでる場所での社会活動なので
ブログ読んだりコメント書くより
もっと身近に感じてるかもですね。

では自信のない犬にどうやって自信を持たせるかってとこですが。

それはやはり「小さな小さな小さな成功体験」を積ませる
ことしかないと思います。

そもそも最初はどの犬だって自信があるわけじゃないですからね。

仔犬のころは自信があるっていうより
なにもわかってないから無鉄砲なだけでね。

で、この「成功体験」ですが、本当に小さな小さなことでいいんです。

というか、一足飛びに大きな成功体験をさせようとすると
必ず無理が生じます。

だから本当に「え?そんなこと?」って思うくらい
小さな成功体験です。

外で排泄できない犬なら
誰かの残り香をちょっと嗅いだ。

見知らぬ人間が手をいきなり伸ばしてきた、
それをするっとかわして逃げることができた。

塀の向こうで犬がわんわん吠えまくってたりして
犬が散歩中にどうしても通れない場所があって
今日は声が聞こえる場所まできて
それを遠くから眺めて立ち去った。

その程度の小ささです。
その程度の成功体験です。

そして飼い主がそこでやってやれるのは
犬が自分でやり遂げられるよう
そっと環境を整えてやるということだけです。

怖くて通れない場所を抱っこして通るとか
身体を抑えてオシリのニオイを相手に嗅がせるとか
褒めたり励ましたり声をかけるとか
おやつで誘導するとか
そういう事ではないんです。

静かな場所でゆっくり自分のペースで
ニオイ嗅ぎをさせてあげるとか

知らない人の手から逃げられるように
リードを伸ばしてやりつつ
相手に声をかけて止めてもらうとか

怖い場所でも平気で通れる犬を見つけてきて
平気で通るところが見られるようにするとか

こちらを怖がらせない術を知っている
動作がゆっくりで落ち着いた犬を見つけてきて
会せてやるとか

犬が自分で小さなことをやり遂げられる環境を整えてやる、
それが飼い主のやるべきことです。

というか、その程度の事しかしてやれません。

後は待つ。とにかく待つ。
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ただいまいろいろ考え中・・・たぶん。

自分でやり遂げられるために
犬が自分で考える時間を
もっともっと与えてやってほしいと思います。

そしてそれができたとき
褒める必要もないと思います。

前回の記事でも言っちゃいましたが(笑)
こういう場合は褒めても本当に意味がないと
思うんです。

せいぜい「よかったね~」と静かに声をかけてやるレベルで
良いのではないかと思います。

心配しなくても
犬自身が「できた」という事実を
誰よりもわかります。

それが「犬の自信」となっていくはずです。

コタローはもうすでに5才ですが
今でも小さな成功体験を
ひとつでも多く積ませてやりたいと思います。

人間社会で暮らすために社会化は
とてもとても大切なことですが
全てのありとあらゆる状況やモノに
慣れさせることは不可能です。

初めての状況やモノに遭遇したとき
頼りになるのは犬が自分で持つ「自信」。

優しい飼い主さんの中には
何があっても「私がいれば大丈夫!」と犬に思ってもらいたい
そう思われるように困ったら手助けするという方も
いらっしゃると思います。

飼い主がいれば大丈夫!いつでも守ってあげる!という方向へ
意図的に導く方もいらっしゃるでしょう。

私だってコタローが怖いよ~って
駆け込んで来たら可愛い、愛しい、守ってやりたいと思うだろうし
よしよし怖かったねぇ~と慰めたくなるでしょうが
それで嬉しいのは私だけ
コタローの困った状況は
いつまでたっても解決されないと思うから
飼い主のところへ逃げ込みたくなる前に
自分で何らかの方法を見つけられるよう
とにかく環境を整えることに徹しようと思います。

その上で守ってやるべき時は
さりげなく守ってやる。

何も犬に「私が守ってやったんだよ」などと
声高に主張する必要はないんです。

主張したところで「ありがとう!」なんて
犬は感謝しませんので。

せいぜい、あーよかった、ラッキーだったってレベルです。

・・・あ、「犬は感謝しない」という意見に
違和感がある方もいるかもしれないので
コタローの場合ってことにしましょうか(笑)。

そして小さな小さな成功体験と一緒に
小さな小さな失敗体験も積んでほしい。

よく失敗させたくないと
飼い主が出張ってしまうパターンがありますが
安全な失敗ならたくさんしてもいいと思います。

飛び越えられると思ったら落っこちたり
積極的に他犬のニオイを嗅ぎに行ったら怒られたり
柴犬コタロー日記
シェパくん失敗体験3秒前
安全ならそういう体験はどんどんしてもいい。

それが今度は犬が自分で自分の能力を
正確に知ることになると思います。

失敗しなければ何が悪かったのかどうすればいいのか
考えることもできません。

そこでも飼い主は失敗が小さく済むよう
安全に失敗できるよう
たとえば他犬が絡むことなら
自分の犬をよく見るのと同様に
相手の犬をよく見る、よく知る。

キケンな相手で失敗したら
小さい失敗ではすみませんから。

「そんな安全な犬いない」とも言われますが
確かに社会化がそこそこできて安全な犬って
難しいかもしれませんが
完璧な犬を求める必要はないし
自分の犬のためを思うなら
探すしかないんですよね。

だってそういう犬がいきなりうちの玄関にやってきて
「やあ!僕は安全な犬だから一緒に散歩しない?」
なんて来てはくれないので。

いろいろ大変かもしれませんが
犬の飼い主とは
犬が気が付かない間にさりげなく
犬にとってベストな環境を用意してやる
専属コンシェルジュのような
もんですね(笑)
柴犬コタロー日記
いやせいぜい「黒子」レベルでは・・・

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